天井や床の解体を自分でやってみると、今まで気にならなかったことがいろいろと見えてくる。とりわけ驚いたのが、建材のへたりだった。木は建築材として伐採されたときから徐々に水分や油分が抜けていき、さらに乾燥と湿潤を繰り返しだんだんと痩せて細くなっていく。その過程でヒビが入り、曲がりも出てくる。また、シロアリの被害などがあると、かなり大掛かりな修復が必要となってくる。

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↑屋根を支える梁に走っている亀裂

とりわけ痛みが激しかったのが外部の建材だった。長いあいだ風雨にさらされ続けてきたので当たり前のことなのだが、実際に近くで見てみるとかなりひどい状態だった。というわけで、この機会にメンテナンスをしておかなければと思い、オイルステンをすることにしてみた。建材にとってのオイルステンは、いわば髪をトリートメントすることに近いと思う。オイルを染み込ませることで、乾燥を防ぎ、潤いを与え、さらにはツヤを出す効果があるのだ。建築用に使う油にはいくつか種類があるが、今回は予算のことも考え比較的に安価な「亜麻仁油」を使うことにした。

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油を含ませる前に、まずは汚れを落とすことから始める。手箒でホコリを払い、大まかに汚れを落とす。次に、細い刷毛で隅から油を含ませていく。それを終えたところで、大きな刷毛で全体的に含ませていく。乾燥具合が激しいので、油がグングン材木に染み込んでいく!(これがなかなか気持ちいい)。dsc00658

↑ビフォー

天板部分は腕を上げて、えび反りを続けながらの作業なので、なかなかのハードワーク。でも、長いあいだ風雨に耐え忍んできた建材のことを考えるとしっかりとメンテナンスをしてあげたい。徐々に油を含んでいく建材を見ていくと、木目の表情がくっきりと浮かび上がってくる。そして、弁柄が塗装されているところは色が発色し、まるで新しく弁柄を塗装したように見える。

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↑アフター

こんな作業をしていると、大工さんたちが作業の合間に声をかけてきてくれる。

大工さん 「あんた、何してるん?」

僕    「いやー、建材のオイルステンですわ。」

大工さん 「昔の人は、糠袋(ぬかぶくろ)で柱とかを磨いとったもんやな。」

僕    「糠袋?」

大工さん 「せや。糠の油分で柱とかを磨くんや。」

といった具合に、昔の知恵などを教えてくれたりする。改修のプランやちょっとした話しを交えることで、だんだんと大工さんたちとの距離が近くなり「場」の一体感が生まれてくる。それこそKyoto Knotが今後も目指したいことなのだ。

後日、塗装屋さんが外壁の塗装をする際に、オイルステンをした部分にマスキングテープが付かずかなり難儀をしたという話を聞き、

「作業の順番って大事!」

という教訓も教えていただいたのだった。


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